裸の大将放浪記 #11別れが悲しかったので(KTV)BBB
東映大泉ビデオスタジオにて制作。
キャスト(役名)は以下のとおり。
芦屋雁之助(山下清)
高見知佳 (米川ヨメ子)
→八幡学園の卒業生であり職員。清に想いを寄せていて、清のお嫁になると公言。ヨメ子という名を聞き間違えられてお嫁さんだと町の人に誤解されている。清は「ヨメさんだ」と、「ヨ」にアクセントを附けている。
日高澄子(清の母)
→ヨメと一緒に清を捜している。
?? (実くん)
?? (母)
佐藤允(父)
→東宝時代と一緒。
朝丘雪路(一座の座長)
→国定忠治などを演じている。
音楽:小林亜星
唄:ダ・カーポ
→ハモリ具合が絶妙。殊に男声の裏メロは惚れ惚れする美しさ。
剣戟:浅香光代;未だサッチーと喧嘩を起こす前のこと。
「裸の大将放浪記」というのは、前期の昭和55年から58年分の話を指すとせられ、これはその中の一つ。タイトル文字は縦書きだったのねん。
当然ながら本放送時はその前に「花王名人劇場」のジングルとイラストが流れ、ブルーバックに「この番組は、清潔な暮らしを広げる、月のマークの花王石鹸がお送りします」のアナウンスもあった。
ルンペンとして馬小屋に入り、馬に話しかける。馬はサクラヒカリというそうで。お産が始まったという。
いきなり実にお産の手伝いを付き合わされ、何がなんだか判らないままにお手伝い。
お産現場をセミドキュメンタリータッチにて捉える。
茲では主題歌が果てしなく流れ、一番、二番は勿論の事、中間のインスト部分まで流す、流す。一番目は笛で装飾音符なんか附けやがる。二番目はハーモニカで、その後サビでボーカルが加わり、その後はボーカルの「ルルル」。
ずううううっと流しているが、恐らくお産現場と手伝いに勤しむ清と実のパートは別撮りなのであろう。
OPは、この現場に時間をたっぷりと費やし、仔馬が生まれてから立ち上がるまでをじっと捉える。
本編は鉄路の上で御握りを食べている清。
ヨメに追っかけられているようで、気動車からそれが判ると、慌てて逃げる清。行き着く先がどこぞの旅芸人一座と。
とりあえず、馬の被り物を任される事に。
芝居が終わり、馬の被り物が愉しいと告げると、「アンタのお馬は大変だったわ」と言われた。コレ即ち馘り宣言。
ルンペンの話になると、国定忠治はルンペンだから追っかけられたとかいう話になる。
警察がやって来るとか言う話になると、「馬を被って隠れたらいいんだなぁ」
次の日は、泣きの太陽のイラストを背景に、国定忠治が演じられる。背景、明らかにリアリティが無い。
それが演りづらいというのに、突如「おむすびどうぞ」と宣い、裏方にも拘らず、表舞台にやってきやがる。
それが終わると、実のところに舞い戻る。そこではあの生まれた仔馬・キヨミノルが売りに出されるとかで大騒ぎ。
父、「キヨミノルの為になんねぇ。もう決まっていたこった」と説得するも、実は大反対。
清、レールバスに追っかけられる。なんという小さく可愛いレールバス。汽笛は可愛いし、物凄く遅いし、、、
で、をい、清、いつの間にレールバスの後ろに回りこんでんだよ。
キヨミノルが捕られる。実が寂しがっている。何とかしたい。
一座に戻ると、ありゃ、ヨメと母が清を尋ねに一座に訪れていた。
そこでいきなり画家であると明かされる。初期の頃は最期の最後に明かされないんだな。
何とか隙を突いて清は馬の着ぐるみを以て帰る。キヨミノルと誤魔化せるか。一応は草を一杯被せてやった。
ありゃ、清、転寝。
翌朝、清の作戦は余りにも呆気なく失敗。あっさりとキヨミノルは渡される。実は一人反抗するも、父が必死に制止。
清がこっそりとからくり仔馬のところに訪れると、きちんと訪れていた。
「転寝するから見つかったんだな。サクラヒカリが哀しそうだな。ごめんちゃい」そう素直に平謝り。
「ボクは頭が悪いので、考えが間違ってて、みんなを泣かせたんかなァ」
そう呟き、「この仔馬も哀しそうだなァ」と言って本気で落ち込み、泣き出す。
仔馬を返しに来ると、「母とヨネが待っています!」ってことで、あっさりと対面。
便所へ赴こうとすると、ヨネがおっかなく思い、母は「リュックがある限り、どこへも出かけないよ」
清、「リュックがないと、出ないんだなァ」
母、そのついでに「別れは元々哀しいもの。耐えねばならぬ。アンタが放浪の度にどれだけ寂しい思いをしたか。私は耐えましたよ!」と巧く結び付けやがる。
「キヨミノルだって今に屹度優勝を重ねる名馬になってくれます。そのための別れ」
帰り、小型気動車の中で、実が父と共に乗馬する姿が。サクラヒカリに相乗りしているのか。
「優勝すんだぞおおお」と叫んでをはり。
続き物として作られていたのか、割とあっさり気味で、仰々しい盛り上がりは見せない。
これがまぁ、御馴染み雁之助の山下清なのだが、ううううーむ、、、やはりコバK清と比較してしまうと硬さが目立ってしまうかも。
健闘しているのはなんたってダ・カーポの「野に咲く花のように」
ちょっと今回は用いすぎの感があるが。
6.4点。
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